特集:世界を覆う「まだら状の秩序」 現在の世界秩序を何と呼べばいいのだろうか? 自由主義とイスラーム主義といったイデオロギーによる断裂の線は、 地理的な境界を持たず、 中東でもアフリカでも、 欧米の国々でも、 社会の内側に走っている。 個々人も、 慣れ親しんだ自由を享受せずにはいられないにもかかわらず、 他方で強い指導者に難問を委ね、 即断即決の強権発動で解決してもらおうという心性に、 知らずのうちに侵食されている。 ここに「まだら」な状態が生じてくる。 グローバルな条件が可能にする、 グローバルな危機の震源は、 「まだら」な世界地図のひとつひとつの斑点のように、 世界各地に、 究極的にはわれわれ一人ひとりの内側に点在している。 「まだら状の秩序」を凝視する作業によって変化の片鱗を見出そうとしていたわれわれの営為は、 今後どのように見えてくるのか。 責任編集:池内恵(東京大学先端科学技術研究センター教授) <特集> 池内恵/アリー・アルフォネ/ネイサン・J・ブラウン/シャーバン・カルダシュ/廣瀬陽子/清水謙/岩間陽子/近藤大介 <写真で読む研究レポート> 桑木野幸司/鈴木聖子 <論考> 青木栄一/浅野豊美 <世界の思潮> 阿南友亮/藤原辰史/安田洋祐/馬場公彦 <時評> 高階秀爾/藤森照信/渡辺裕/奥本大三郎/苅部直/田所昌幸 <連載> 張 競/山崎正和/三浦雅士 http://books.cccmh.co.jp/list/detail/2439/
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