2021年1月11日
「クローズアップ現代+」著者ロングインタビューで話題! 「国連」軍縮部門、日本人初のナンバー1・中満泉が書き下ろした、平和活動とキャリアパスの全て |
母ちゃん大好き、愛してる。世界をたのむ。(お嬢さんからのメッセージ) |
2017年5月に国連軍縮担当事務次長に就任された中満泉さん。 彼女は死と隣り合わせの現場で不条理な現実と、 どう闘ってきたのか? これからの世界はどうなるのか? 「クローズアップ現代+」(NHK 2017年7月12日放送)では、 武田真一キャスター自らが敢行したニューヨークでのロングインタビューが話題だ。 今、 日本はもちろん、 世界からも一層の注目を集めている女性が中満泉さんだ。 「クロ現+」放送翌日の7月13日には、 中満さん自らが書き下ろした単行本『危機の現場に立つ』(講談社)が刊行。 国連軍縮担当事務次長であると同時に、 二人の女の子の母親でもある中満さん初の著書となった『危機の現場に立つ』は、 自身が体験した世界の最前線での生々しい交渉の現実、 不正義への憤りや国連で働く意義、 さらに国際的な舞台で働く女性のキャリアパスやワークライフバランスに関する想いまでが書かれています。 この本は国際協力の現場を目指す人だけでなく、 問題意識を持って働く全ての人への有意義なメッセ―ジが詰まった一冊となっている。 |
<中満泉さんからのメッセージ> ●私の仕事に日常をお伝えすることによって、 みなさんが将来どのような仕事をしたいのか考える一助になればと願っています。 世界のなかの日本について考え、 みなさん自身がどう世界と関わっていくのかを考えてもらえば、 こんなにうれしいことはありません。
![]() ●国連の仕事では、 人間の最も恐ろしく汚い罪深いところを見せつけられることもしばしばあります。 世界の多くの場所で「平和」というものは苦労して作り出し大切に守らなくてはならないものであって、 自然と存在するものではないのです。
![]() 単行本カラー口絵より1.
●ボスニア内戦では、 暴行やレイプが横行。 避難民をトラックで安全な場所に誘導していると、 ボスニア軍兵士に銃口を向けられました。 「避難民は戻りなさい」私は怒りで体が震えていました。
![]() 単行本カラー口絵より2.
●国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の入社試験の話です。 「君ね、 難民にいきなり刃物で脅されたらどうするかね?」「は?」私は質問の意味がわかりませんでした。 「仕事の上でなにか予期しない状況に出くわしたらどう対応するのか、 を聞きたいんだ。 」これに似た状況が、 初めての任地トルコのアンカラで、 数カ月後に現実のものになったのでした。
![]() 中満氏のキャリアは世界中の紛争地の歴史と重なる ●私が思い描く将来の日本は、 平和を守りつなげていくと同時に、 平和を作り出す努力に参加する国。 紛争や迫害を逃れる難民たちをもっと受け入れるオープンな社会です。
![]() 国連軍縮担当事務次長・上級代表。 早稲田大学法学部卒業。 アメリカジョージタウン大学大学院修士課程 (国際関係論)修了。 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)旧ユーゴスラビア・サラエボ、 モスタル事務所長、 旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表上級補佐官、 UNHCR副高等弁務官特別補佐官、 国連本部事務総長室国連改革チーム・ファースト・オフィサー、 International IDEA(民主主義・選挙支援国際研究所)官房長、 企画調整局長、 国連PKO局政策・評価・訓練部長、 国連PKO局アジア・中東部長、 国連開発計画(UNDP)危機対応局長など歴任。 2女の母。 1 初めての海外生活 2 大学院から国連へ 3 任地トルコへ! 4 第一次湾岸戦争とクルド難民危機の勃発 5 緒方貞子国連難民高等弁務官との出会い 6 軍事基地への赴任 パート2 危機の現場に立つ 1 戦地サラエボに降り立つ 2 激戦地での人道支援活動 3 スレブレニツァ危機 4 ボスニア軍将軍との対決 5 分断された恐怖の街モスタル 6 戦火のなかに暮らす人々の勇気、 戦争指導者たちの罪 7 国連保護軍事務総長特別代表事務所に出向 パート3 組織全体を見る仕事 1 再びジュネーブに、 そしてニューヨークへ 2 ニューヨーク国連本部の改革チームに出向 パート4 家族と仕事 ―国連を離れてみて― 1 国連の名刺なしで仕事ができる?-国連から離れて民主化支援を仕事に 2 結婚と子育てースウェーデンで暮らした5年間 3 みんなが政治に参加するスウェーデン 4 17年ぶりの日本での生活 5 日本での出産と子育て 6 大学教授になる パート5 国連復帰 1 国連ポストに応募 2 国連平和維持活動(PKO) 3 国連PKO政策部長の仕事 4 アジア・中東部長になる 5 シリア内線 6 ゴラン高原 7 アフガニスタン 8 UNDPへの異動 9 開発機関が危機対応? 10 世界人道サミットと「新しいアプローチ」 結びにかえて 未来を創るみなさんへ 1 国際協力の舞台で働くということ 2 過渡期にある世界と日本 3 守るべきもの、 つなげていくもの、 変えていくこと、 そして創り出すもの ■書名:危機の現場に立つ ■著者:中満泉 ■定価:本体1,400円(税別) ■製品ページ: http://news.kodansha.co.jp/4947 ■出版社:株式会社講談社 |