2021年1月11日
「食べる時間帯」しだいで病気になる!? 気鋭の研究者が教える、時間栄養学と食事の関係を大公開! |
時計遺伝子と食事の関係を1冊にまとめた書籍『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』を、 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(取締役社長:干場 弓子、 本社:東京都千代田区)より発売いたしました。 |
![]() 最新の研究成果が明らかにした「いつ食べればいいのか」 最近、 体内時計の研究が進んできたことによって、 多くのことがわかってきています。 たとえば「食べる時間帯」の研究成果があります。 それによって、 ダイエットについても、 食べる量を制限する従来のダイエット法ではなく、 「時計遺伝子の『活動時間』をうまく活用したダイエット法」や「ダイエットを無理なく進めるための時間食事法」も考案されてきています。 つまり、 同じ量を食べても、 「食べる時間帯」しだいで肥満を引き起こしたり、 ダイエットにつながったりする 、 ということです。 食事やダイエットだけではありません。 心筋梗塞、 脳梗塞、 くも膜下出血、 脳卒中、 腰痛が起こりやすい時間帯が存在することも知られてきています。 同様に、 肌のケアなど美容によい時間帯もあります。 体内時計を無視した生活、 時計遺伝子の機能を壊すような生活を送っていると、 思わぬ病気にもなりかねません。 もし、 体内時計について正しく理解し、 24時間の社会生活と体内時計とをうまくマッチさせていけば、 仕事時間に影響されず、 毎日が健康で無理なくダイエットもでき、 自分の生活は大きく改善されるのです。 「時間を考えて生活する(食べ、 服用し、 運動し、 寝起きする)」と、 食事の効果も、 薬を飲んでの効果も、 健康やダイエットへの効果も、 従来とは大きく違ってきます。 本書では、 「なぜそうなるのか」「その食材がどの程度効くのか」など数多くの実験を紹介しています。 そうすることで、 「どうすれば病気にならないか」、 あるいは「成功するためのダイエットの方法」などを自分の時間に合わせて考えていくことができるからです。 < 本書の一部をご紹介 > 食生活のキーポイントは夕食にあります。 早い時間に食べられれば苦労はしませんが、 帰宅が遅くなると、 「早く食べよう」といってもお題目に終わりがちです。 図25のC1~C4を見てください。 「7時、 12時」の食事時間を固定し、 夕食の時間のみ変更したケースです。 これを見ると、 「夕食の時間が乱れる→体内時計は乱れる」ことがわかります。 夜20時では1時間強のズレで済んでいたのが(C1)、 夜21時以降、 とくに22時以降に夕食を摂ると(C2やC3)、 時計遺伝子発現リズムはどんどん左へズレていき、 5時間近くも乱れています。 「そんなことをいっても、 仕事があるから早く帰れない」というのが実情でしょう。 大人は残業があるし、 子どもは塾に通っているから、 「夕方や夜、 早く食べるのは無理だ」というときに、 どう対処するかです。 そんな場合には、 「夕食を 2 回に分けて分食にする( C4 )」ことです。 もちろん、 夕食の総量は増やさず、 2 回に分けて食べます。 残業などで帰宅が遅くなることが常態化している場合には、 「19時」に夕食の「半分」を会社などで軽く食べておき、 「残り半分」を家に戻って23時に食べることにします。 19時に一度食事を摂っておくと体内時計のズレが戻るので、 ある程度まで戻すことができます。 子どもが塾に行く場合でも、 19時(あるいは18時)におにぎりを一つか二つでも食べさせておき、 「19時の食事」パターンをキープしておきます。 帰ってきたら、 夕食の残り部分のお肉や野菜などを食べさせます。 夕食の総量は同じで、 2回に分けるだけです。 そうすると、 たとえ23時頃に食べても、 体内時計は乱れにくいことが、 このC3とC4の比較でわかるのです。 分食する場合、 19時と23時にどう分けるかという点ですが、 19 時にはごはん、 パンなどの主食(炭水化物)を先に摂っておき、 帰宅後に肉、 野菜などの主菜も含めたおかずを食べるのがよいでしょう。 炭水化物は早くエネルギーになり、 仕事や勉強の力になるからです。 大人が残業中にコンビニでおにぎりを1個買う、 パンをつまむというのは理に適った話です。 「夕飯をつくってくれた妻に悪いから」という理由で、 残業でお腹が減ってもがまんし(19時を抜き)、 遅く帰宅してから一気に食べていては時計のリズムも壊れるし、 太る要因となります。 帰宅が遅くなるのならば、 19時に一度食べ、 帰宅後に夕食を少し減らして分食すれば太りにくいし、 時計のリズムも乱れにくくなると思います。
![]() < 目次 > プロローグ 私たちは体内時計とともに生きている 第1章 体内時計を知りつくそう 第2章 体内時計のしくみを知っておこう 第3章 時間栄養学を時差ボケ、 シフトワークに活かす 第4章 いつ、 どんな食事を食べたらいい? 第5章 運動、 薬の服用、 花粉症対策……「いつやるの?」が大事 第6章 「朝食・夜食のとり方」が人生を変える! エピローグ 「1週間リズム」で考えよう * 詳しい目次はこちら >> http://www.d21.co.jp/shop/isbn9784799321270 【著者プロフィール】 古谷彰子 ( ふるたに ・ あきこ ) 博士(理学)。 栄養士。 早稲田大学 持続型食・農・バイオ研究所重点領域研究機構 招聘研究員、 愛国学園短期大学 非常勤講師、 医社)應誠会 あさま研究所 主任研究員 兼 あさま耳鼻咽喉科医院 栄養指導士、 (株)アスリートフードマイスター 認定講師として勤務。 「時間」という観点から、 医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。 科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、 実体験を基にした食育活動や講演活動、 料理教室も開催している。 監修 : 柴田重信 ( しばた ・ しげのぶ ) 早稲田大学 理工学術院先進理工学部電気・ 情報生命工学科薬理学研究室 教授。 薬学博士。 九州大学 薬学部助手、 助教授、 早稲田大学 人間科学部助教授、 教授を経て、 2003年より現職。 東京農工大学客員教授、 東京女子医科大学客員教授。 専門の「時間生物学」を背景としながら、 近年、 研究が進んでいる「時間栄養学」を牽引するとともに、 「時間運動学」など、 さまざまな分野における時間軸の健康科学を推進している。 【書籍情報】 タイトル:食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門 定価:1000円(税抜) 発売日:2017/07/12 判型:新書判・ソフトカバー /216ページ ISBN:978-4-7993-2127-0 発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン ディスカヴァーサイト: http://www.d21.co.jp/shop/isbn9784799321270 【販売サイト】 Amazon: http://www.amazon.co.jp/dp/4799321277 楽天ブックス: http://books.rakuten.co.jp/rb/15037667 セブンネット: http://7net.omni7.jp/detail_isbn/9784799321270 ディスカヴァー・トゥエンティワン: http://www.d21.co.jp/shop/isbn9784799321270 |