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2016年度の王立協会科学図書賞など数々の賞に輝く   『フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明』

2016年度の王立協会科学図書賞など数々の賞に輝く   『フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明』
201 7 /1/ 3 1 ニュースリリース
~NHK出版より新刊のご案内~

史上、 ここまでスケールの大きな人物はいないだろう ── 椎名 誠
2016 年度の王立協会科学図書賞など数々の賞に輝く
『フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明』

 フンボルトを読まなかったら、 ダーウィンはビーグル号の旅に出ることも、 『種の起源』進化論を書くこともなかったという。 同時代の人々から「科学界のシェイクスピア」といわれた知の巨人。 海流、 地名、 ペンギンなど、 ほかの誰よりも彼の名にちなんで名付けられたものが多い科学者にかかわらず、 彼の名は、 いまは特に英語圏では忘れられている。
 

 フンボルトは大陸や物理的法則を「発見した」わけではない。 彼が発見したのは自然そのものの概念、 世界観だった。 “自然は巨大な一個の生き物で、 すべてはお互いにつながっている。 ”この壮大な因果の連鎖がある限り、 独立して考えられるものは一つもない。 フンボルトは<生命の網(ウェブ・オブ・ライブ) >という自然の概念を「発見した」というより、 「発明した」といってよいだろう。 本書のサブタイトル「自然という<生命の網>の発明」が、 それを明確に物語っている。

原書:THE INVENTION OF NATURE
   The Adventures of Alexander von Humboldt, the Lost Hero of Science
[著] アンドレア・ウルフ   [訳] 鍛原多惠子

https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000817122017.html

 フンボルトの発明した概念は、 すでに私たちの世界観の一部になっている。 皮肉にも、 いまや普遍化しているがゆえに、 生み出した当人は忘れ去られてしまった。 本書の著者ウルフは、 フンボルトに由来することに気がつかないだけなのだという。

 例えばレイチェル・カーソンの『沈黙の春』は、 フンボルトの<生命の網>の概念にもとづいている。 地球を一つの生命体とみなす科学者ジェームズ・ラヴロックの有名な「ガイア理論」も著しい類似性を見せるが、 フンボルトは150年も先んじていた。 環境保護論者たちは彼の名前を知らないにしても、 フンボルトこそ、 その始祖なのである。

 彼は人為的な原因による気候変動の害悪を論じた最初の科学者であった。 奴隷制と単一栽培、 搾取に基づく植民地が、 不公平だけでなく悲惨な環境悪化のシステムも作ると気付いたように、 社会的なシステムもまた自然環境に大きな影響を及ぼすことをも予見していた。
 

 

「自然を真に理解するには想像力が必要だ」とするフンボルトの洞察には先見の明がある。 本書はいかにして<生命の網>を発明するに至ったか、 その冒険を丁寧に追ったものだ。 科学が狭い専門領域に閉じこもりがちな中、 フンボルトの大きなまなざしと学際的手法はいまこそ貴重といえる。 2016年度の王立協会科学図書賞など数々の賞に輝き、 多くのメディアにその年のベストブックとして選ばれた本書は、 大きなイマジネーションを提供してくれるに違いない。
 


著者 アンドレア・ウルフ (Andrea Wulf) 
作家、 歴史家。 インド生まれで、 幼いころにドイツに移住。 ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートにてデザイン史を学ぶ。 著書に『金星を追いかけて』(2012、 角川書店)、 “The Brother Gardeners”(米植物園芸図書館協会賞受賞)、 “Founding Gardeners”など。 ニューヨーク・タイムズ、 フィナンシャル・タイムズ、 ウォール・ストリート・ジャーナル、 ロサンゼルス・タイムズなどに寄稿。 ロンドン在住。


『フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明』
発売日2017年01月28日
価格定価:3,132円(本体2,900円)
判型四六判 ページ数512ページ

 

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